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新日本语教程-高级(1)-第1课

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新日本语教程-高级(1)-第1课精品文档第一課 海外で活躍すボランティア青年たち 自分の持っている技術、知識、経験を開発途上国の人々の生活向上のために役立てたい、という強い志しを抱く青年たちを海外に派遣する公的機関が日本にはあり、その名称を国際協力機構という。国際協力機構は開発途上地域などの経済、および社会の発展に起用し、人を通じた国際協力の促進を目指して活動している。そして、その活動の一部として、ボランティア精神あふれる青年の情熱を受け入れ、組織しているのが青年海外協力隊である。青年海外協力隊へ公募できるのは20歳から39歳までの男女だ。試しに...

新日本语教程-高级(1)-第1课
精品文档第一課 海外で活躍すボランティア青年たち 自分の持っている技術、知識、経験を開発途上国の人々の生活向上のために役立てたい、という強い志しを抱く青年たちを海外に派遣する公的機関が日本にはあり、その名称を国際協力機構という。国際協力機構は開発途上地域などの経済、および社会の発展に起用し、人を通じた国際協力の促進を目指して活動している。そして、その活動の一部として、ボランティア精神あふれる青年の情熱を受け入れ、組織しているのが青年海外協力隊である。青年海外協力隊へ公募できるのは20歳から39歳までの男女だ。試しにジャイカのホームページをのぞいてみると、青年海外協力隊が初めて派遣されたのは  だった。そして、現在75カ国に総計2614名の青年海外協力隊員が派遣されている。これまで、82カ国にのべ三万一千四十七名が派遣されたというから、ただ驚くしかない。そして、派遣分野も農林水産、加工、補修操作、土木建築、保健衛生、教育文化、スポーツ、経学、行政の8部門、約120職種と多様である。この8部門からもっと具体的に、仕事の内容を広って見ると自動車整備、野菜栽培、看護士、服飾、日本語教育などであり、特に日本語教育を含む教育文化部門での派遣は、全体の半分近くを占めている。開発途上国からの要請に基づいて、自分の技術や経験を提供し、ボランティアとして活動する青年海外協力隊は一見すると華やかなイメージに満ちているが、実態はそうではない。専門能力や語学の高い能力はもちろんのことだが、なんによりも、重要なのは健康状態である。せっかく厳しい選考試験に合格しながら、健康診断の結果に問題があるため、任地に赴くできない青年も少なくないである。厳しい試験を通り抜け、現地の環境に耐えるだけの身体能力を証明し、語学能力をデモンストレーションし、派遣前訓練を経て、やっと援助する相手国の公的機関に配置される、それは要因なプロセスではない。まさに、発展途上国の人々を真剣に考える青年にして、初めて可能な努力である。日本の生活環境とは大きく違うアフリカや南米でにも、ものともせず赴任していく青年海外協力隊員の派遣機関は原則として、2年間である。もちろん、その業務は到底遊びがてらでできるものではない。すべてがそうではないにしても、過去のデータは任地で肝炎や風土病、強盗や誘拐、さらに飛行機事故などにある可能性が低くないことに示している。緊張感をなくしたらそれまでだ。そして、幸い無事に帰国しても、彼らの再就職は特に保障されているわけではない。それでも、多くの人が青年海外協力隊に公募するのは発展途上国の人々を大切に考えているからである。それが、ボランティア精神でなくて、なんだろうか。ここで、少し話を変えてみよう。2008年4月、イギリスのBBC放送は、世界に良い影響を与えている国として日本とドイツをあげた人がもっとも多かったとする国際世論調査結果を発表した。このニュースを聞いたとき、ふっと青年海外協力隊のことを思い出した。ジャイカの青年海外協力隊やその年長シャーパンのシニア海外ボランティア、そして、海外で大きな自然災害など発生したときに派遣される国際緊急援助隊などの活動が良い影響として認識されたのではないかと。2008年春、新しい青年隊の募集人数は約1400名である。また、新しいボランティアたちを誕生し、世界に出かけていく。新出単語1.途上途中,中途,路上2.開発途上国发展中国家3.向上向上,进步,提高4.志志愿,志向5.抱く抱,楼,心怀,怀抱(志向,抱负,理想,心思等)6.訓練训练7.公的公共的,官方的8.機構机构,机关9.開発开发,研制10.及び和,与,以及11.促進促进12.公募公开招募13.ラオス 14.延べ总计,共计15.農林农林16.加工加工17.保守保护,保养18.土木土木19.行政行政20.部門部门21.多様多种多样,各式各样22.栽培栽培23.服飾服饰24.華やか华丽,美丽,辉煌25.実態实际状态26.選考选拔27.任地任职地28.赴く去,前往,趋向29.通り抜ける穿越,,通过(考试,选拔等)穿过30.耐える忍耐,坚持住31.経る经过,通过,经历32.プロセス过程,经过33.赴任赴任34.原則原则35.とうてい怎么也36.データ资料,数据37.肝炎肝炎38.風土风土39.誘拐诱拐,拐骗40.帰国归国,归乡41.世論社会舆论42.ふと忽然43.年長年长者44.災害灾害45.援助   援助第二课貧困化する日本の若者  日本は先進国の一員だと思いきや、最貧国のひとつだと言われたら、ほとんどの人はさぞ驚くだろう。しかし、これは誇張された話でもなければ、乱暴なたとえ話でもない。正式な国際機関である「経済開発協力機構」(OECD)が発表したレポート(2006年版「対日経済審査報告書」)に基づいた根拠のある論なのである。  経済開発協力機構とは低開発国を援助する30ヵ国からなる、いわば「金持ちクラブ」である。しかし、その日本の「貧困率」が15%超になり、なんと加盟国中ワースト2位にランクされたのである。OECDは「貧困率」とは、中央値の可処分所得の50%以下しか所得のない世帯の率だと定義している。参考までにいうと、「貧困率」のOECD平均は10.4%、西欧諸国は大半が10%以下である。最近10年ほどで、日本の貧困率は2倍近く増大したのだ。かつて「Japan As No.1」と呼ばれ、平等に近い富の分配と小さいな貧富差のため、理想的な「社会主義国」とまで言われた日本だが、その面影はすでにない。「つくづく残念でならない」とつぶやく日本人の声が聞こえるようだ。  そのレポートに内容を詳しく調べると、さらに驚くような点が明らかになる。つまり、日本では90年代後半以降、全般的に貧困率が高まっただけではなく、若年層と高齢者層において貧困率がぐんと高くなったということだ。確かに日本経済は停滞したけれども、若年層と高齢者層にしてみれば、それは単なる停滞ではなく、低階層への転落だと表現するしかない。  日本では、1980年代後半から1990年代初頭まで、いわゆるバブル景気と呼ばれる黄金時代が出現し、人々は思いきり祝宴を楽しんだ。海外旅行に出かけ、ブランド品を買い、美食に興じた。しかし、それはやがて崩壊し、その後2003年頃までは「失われた10年」と呼ばれる、冷たい時代がやってきた。企業倒産が激増し、新規採用が減少し、安定した大企業正社員としての就職はおろか、中小企業での就職すら決して簡単ではなくなった。長期間の不景気のため、労働者の給与は減少し続けたばかりでなく、さらに、不安定なサービス業に従事する者やアルバイトなどの非正規の雇用形態が常態化した。  若者のもっと焦点を当てて論議してみよう。バブル崩壊以前にはモラトリアム人間やフリーターと呼ばれる、自らの意志で卒業後労働者市場に出ることを拒絶する若者たちがいた。そして右肩上がりに経済成長を続けた日本の社会も、「遊技する」彼らを支えるだけの余裕あったと言える。多少遅れたとしても、この後発組も、なんとか後で追いつくことができたのだ。だが、バブル崩壊後の日本は激変した。特に「構造改革」を掲げる小泉純一郎政権(2001年ー2006年)のもとで「勝ち組」と「負け組」の所得格差が確実に広がった。  現在、非正規雇用労働者が1700万人、年収200万円以下のワーキングプアが1000万人、生活保護世帯が100万を超えた。日本社会の崩壊が進行し、固定化された階級社会へ向かっていると指摘する識者が多い。低賃金のため自立できず、両親の家に留まる層は、若者から中年層にまで拡大している。  2007年初めころから、日雇いをしながらインターネットカフェで生活する「ネットカフェ難民」の存在も、日本の社会問題の一つとして注目を集めている。厚生労働省の調べによるとネットカフェ難民は都市部を中心に約5400人おり、20代が最も多く、全体に4割は路上生活者としての経験も持っているという。いうまでもなく、このままの状態が続けば、裕福なエリート層は高学歴のエリート層を再生産し、低賃金の単純労働者たちは、永遠に自分たちの低賃金クローンを再生産するしかない。暗い未来図だ。単語1.貧困    ひんこん2.若者 わかもの3.先進国せんしんこく4.さぞ    想必,一定5.誇張こちょう6.たとえ話  たとえば話  比喻,比方7.根拠こんきょ8.なんと  多么,竟然9.加盟国  かめいこく10.処分   しょぶん11.所得    しょとく12.定義ていぎ13.ワースト最坏,最劣14.ランク排名,等级,名次15.ランクする  排次序16.西欧   せいおう17.諸国   しょこく18.富    とみ19.分配   ぶんぱい20.貧富   ひんぷ21.つくづく痛感,深切感到22.後半后半,后半部 こうはん23.高まる  高涨,提高24.若年層じゃくねんそう25.ぐんと  非常,。。。得多26.階層   かいそう27.転落   てんらく28.最初   さいしょ29.黄金   おうごん30.出現   しゅつげん31.ブラント32.美食   びしょく33.興じる  きょうじる34.崩壊   ほうかい 35.倒産   とうさん36.採用     さいよう37.減少     げんしょう38.長期間    ちょうきかん39.従事     じゅうじ40.正規せいき41.形態正规的,正式的42.常態化经常化,常态化43.論議议论,争论44.モラトリアム心理发展延缓期45.モラトリアム人間心理发展的延缓的人46.市場市场47.拒絶拒绝48.右肩上がり不断上升,景气49.遊技 游戏,游艺50.後発后发,后开始51.激変骤变,激变52.政権政权53.勝ち組胜利一方54.負け組み失败一方55.保護保护56.世帯家庭57.固定固定58.階級阶级 59.識者有识之士60.賃金薪金,工资,报酬61.自立自立62.日雇い日工,短工,零工63.インターナット.カフュ网吧64.難民难民65.路上背活者街头露宿生活者66.富裕富裕67.エリート精英68.クローン   克隆第三課 なぜ、あなたは子どもをつくらないのか  日本では子供の出産率が1970年代以後減少を続け、人口構成(こうせい)のアンバランスから発生する諸問題(しょもんだい)が社会の根底(こんてい)を揺さぶり(ゆさぶり)、国家ならびに社会の行く末(ゆくすえ)が危ぶまれている。昔なら子どもが五、六人いる家庭(かてい)は決して珍しいく(めずらしい)なかったし、太平洋戦争時の「産(う)めよ増やせよ(ふやせよ)」という国家(こっか)による出産奨励スローガンを記憶している年配者も、まだ生存している。従来、多産はごく普通のことであったが、近年その状況は大きく変化した。日本社会の内部で、何が起こっているだろうか。  少子化の定義は「人口の再生産に必要な水準以下に出生率が低下すること」である。長期的に人口を維持(いじ)できる水準(すいじゅん)は2.07であるが、2003年日本の出生率はなんと1.29に過ぎず、最も(もっとも)高かった1971年の2.16から40%近く激減した。少子化の怖い(こわい)点は単(たん)に労働人口の減少のみならず、人口高齢化ひいては社会全般(ぜんぱん)の活力が失われることにある。より具体的には、若い労働力の縮小及び消費市場が縮小することによる経済への影響(えいきょう)、そして高齢化の進行に伴って年金、医療、老人介護などの社会保障費が増大し、国民の負担がますます増大することにある。2005年、日本政府は「人口は減少局面に入りつつある」との見解を発表した。だがそれは、すでに予想されたことであり、驚くにはあたらない。  少子化現象(げんしょう)は、先進国にほぼ共通した現象である。さまざまな政府統計を読み込んでみると、少子化に原因として、晩婚化と未婚化がいちばん大きな理由として浮かび上がる。女性の晩婚化の理由として、「仕事を持つ女性が増えて、女性の経済力が向上した」、「独身生活のほうが自由である」、「結婚しなくとも世間があまりこだわらなくなった」、「仕事のためには独身のほうが都合がよい」などが指摘される。一方、男性の晩婚化の理由は、「独身生活のほうが自由である」が大きな理由となっている。また、独身生活の利点として、男女ともに「行動や生き方が自由」と言う答えを三人に二人が挙げている。このほか、女性では「広い友人関係を持ちやすい」、男性では「金銭的に裕福だ」、「家族扶養の責任(せきにん) がなく気楽だ」などの回答が多い。延長された青春を楽しむためなのか、2002年当時に、二十歳前後の女性の六人に一人が生涯結婚せず、30%以上の女性が子供を持たないことが予想されたため、「これは歴史的にも例のない社会」だと、政府統計はコメントしている。  少子化が社会、経済、医療、福祉などに与える影響を全体的に分析することは、この小論では不可能なので、少子化そのものに関連する事柄だけを、自分たちの実感に即して再解釈してみよう。ここに面白いエピソードがある。女性の子供生み方が変わり始めたと言われた。1990年頃、ある女子大の教授が学生に、結婚して子供を数人生むよう促すや否や、その学生たちは、「数人も産んだら体つきが崩れてしまう」と答えたという。この発言に見られるように、日本の若い女性の間では、セックスや出産など生理に関することを、わずらわしいと考える傾向があると言われる。これもまた、少子化につながる、晩婚化と未婚化の原因の一つかもしれない。だが本当の原因は、もっと別の所に存在しているように思える。職場での長時間労働が生活に大半という現在の生活ぶりでは、男女とも恋愛、結婚、出産を考える余裕があまりないのが、実情ではないだろうか。2002年に政府が発表した「少子化対策プラスワン」に掲げられた「子育てと仕事の両立支援」、「男性を含めた働き方の見直し」、「地域における子育て支援」などの政策が実現して、再び出産率が上向くことを期待したいものである。 新規単語1.出生率2.アンブランス不平衡(的),不调和(的)3.発生 4.揺さぶる摇晃,动摇,震动5.並びに及,和,与6.危ぶむ认为危险,挂念,担心7.太平洋8.奨励9.スローガン口号10.年配者年长者11.多産多产,高产12.近年13.内部14.少子化15.再生産 16.激減锐减17.ひいては进而,而且,甚至18.年金养老金,抚恤金19.局面20.予想预想,预料21.読み込む研读,熟读,读入,预测,推测22.晩婚化23.未婚化24.浮かび上がる浮出,露出,出现,出头25.経済力经济实力26.拘る拘泥27.利点        有利之处28.生き方生活方式29.扶養 30.青春31.生涯一生,终生,生涯32.コメント评论,解释,说明33.福祉福利,幸运34.小論短评,小论,35.不可能 36.関連 37.事柄事态,事情38.エピソード轶闻,插话,插曲39.生み方对生孩子的态度,观点40.促す催促41.体つき体型42.発言43.セックス性44.生理 45.煩わしい麻烦的,繁琐的46.恋愛47.ブラス加,增加,有利之处48.ワン一,一个,一点49.ブラスワン附加,附属50.両立两立,双方均成立51.支援 52.上向く        向上,使更好第4課 地球を污したのは誰「あめを汚したのは誰?」という1960年代の古いアメリカン.フォークソングを知っているだろうか。この歌は酸性雨問題を取り扱ったものではないにもかかわらず、次の世代がぶつかる多くの環境問題を、何気なく予言していたかのように思える。人間の利益のために自然を加工し、利用することで物質的富を増大させる過程は、歴史的に文明化と呼ばれてきたと言ってもいいだろう。この過程は、英国で誕生した産業革命をきっかけに大転換を遂げた。そして大規模工業化の発展こそが私たちの生活を豊かにすると言う信仰は、現在の私たちも受け継がれている。しかし、それは自然の征服ばかりか、搾取でもあるとする対極的な視点も存在する。都市文明建設のための過剰な森林伐採は、河川の氾濫と砂漠化を招き、多くの文明が歴史の舞台から姿を消すことを余儀なくされた。それゆえ、形態さえ異なっていても、私たちはまた同じ愚かさの極みに向かって歩んでいる。物資至上主義の束縛から逃れ、「地球や自然に対する責務にもっと早く目覚めなければ、今度は地球文明そのものが滅びてしまう」と、識者たちは警鐘を鳴らしている。日本で環境問題が人々の耳に届いたのは1891年ころだった。衆議院議員である田中正造は足尾鉱毒事件の悲惨を議会で追及し、この問題を天皇に訴えるため議員を辞職までした。しかし彼は志半ばで倒れてしまった。今でこそ、日本社会は環境意識が極めて高いと思われているが、現在に至るまでの過程は悲惨そのものだといっても過言ではたい。1960-70年代かけて、三大公害病(水俣病、イタイイタイ病、四日市大気汚染)に関する報道が連日のように行われ、人々を暗い気持ちに落とし入れた。住民による公害反対運動が全国的に広がり、1970年に開催された国会では、公害対策基本法の「経済との調和」項目が改正され、新たに環境庁が誕生した。さらに2003年には、自然保護意識を育成する目的で環境教育法が実施された。現在では、「環境教育」は第五の教科と呼ばれるほど重視され、子供たちは日常の中で、何気なく「それは環境いやさしい」と言ったりする。このように、人々環境に対する関心は高まる一方だが、不幸なことに環境問題は世界規模で拡散し、深刻かしつつある。オゾンオール、地球温暖化、エル二―ニョ現象などの環境関連用語に加える、90年代の後半からはダイオキツン、環境ホルモンなど聞き惯れない化学分野の専門用語が、メデイアに頻繁に登場し始めた。また、アスベスト問題は恐ろしい感興物資が私たちの身近にまで侵入していろことを浮き彫りにしたため近年、環境問題の重大なテーマの一つとなっている。もう一度繰り返すと、環境問題は世界規模で拡散し、深刻かしつつある。地球規模の破局を避けるために、従来の経済活動のあり方を見直し、世界的な均衡達成を目指す必要があると論じた「成長の限界」(ローマクラブ報告)が発表されたのは、もう30年以上前の1972年のことである。地球温暖化防止のため、二酸化炭素など温室効果ガスの排出を削減する目的で、「京都議定書」が結ばれてからも、すでに10年以上がたっている。人間には難しい問題に対処する能力が備わっていると思いきや、血まみれ泥まみれになり、たくさんの無言の犠牲者が出るまで、どうやら自分の非を悟れないようだとは、誰しも言いたくはない。もはや、後ず去りできるスペースは残されていない。「掛け替えのない地球」という表現をフアッションする余裕も、残されてはいない。第5課 てんぷらの発油でエコ.ドライブエコとは、エコロジーの略称である。エコロジーは狭義的には、生態学の概念として用いられてきたが、後に、元の概念に即して、いわゆる「環境に配慮する」、または「地球に優しい」などといったところの、企業の技術開発や生産活動のことを指すようになった。現在では、私たちの日常生活のさまざまな場面にまで、このエコロジー持つ外延的な意味が浸透してきている。一人一人が身近な場面で、自分が出来ることを始めることで、日常生活における環境負荷をなるたけ低減させようという思考である。エコ.ライフという考え方は、いまや人類共通の意識と見なされるほど大切な考え方だ。周知のごとく、環境問題または資源問題は、いま全地球の主民が直面する、最も深刻な問題の一つである。無尽蔵を思われていた天然資源も、現実に枯渇する恐れが出てきた。そして実際に、「自国の領土を守る」という大義名分のもとで、国と国の中で資源を奪い合うようになり、それがきっかけで、国家中の外交問題が絶え間なく起きるしまつだ。限られた天然資源を無闇に使ってしまえば、結局、困るのは人類自身にほかならない。そのような結末を迎えないためにも、私たちは早い段階で何と手を打つように努めなければならない。節約など、できるだけ資源を大切にすることはもちろんのこと、より積極的かつ最善の方策として、自然資源の代替品を見つけ出すことも重要だ。例えば、私たちにとって絶対必要なエネルギー源であるガソリンを、食用油の廃油で代用するバイオ.デイーゼルと呼ばれる新燃料の試みは、日本や欧米諸国では、すでに始まっている。 ここにSVO(Straight Vegetable Oil)と言われる、植物性の廃食油だけが動力源であるデイーゼル車で、旅を続けている二人の男の人がいる。名古屋市出身の学生である真鍋卓也さんと、神奈川県出身の元会社員下田賢一さんである。二人は2005年、アジアをはじめ、世界各国を訪れる国際交流の船旅である「ピース.ボート」の船中で出会い、旅の途中で。世界の貧困や環境問題を目の当たりにした。帰国後、「何か環境問題に取り組む活動ができないかと、自分なりに考えてみたところ、植物性油100%で走る車があることを知った。それで、この車で誰も達成していない日本一周旅行に挑戦してみようと思いついた」と真鍋さんは話した。  2007年8月1日に横浜を出発したが、埼玉県を通る際に燃料ポンプに空気が入り、エンジンがかからなくなるトラブルに見舞われた。しかし、修理後は特にトラブルもなく順調に旅を続け、栃木、岩手、北海道、秋田、新潟、山梨など約20カ所以上を訪れ、真鍋さんの実家がある名古屋へ倒着した。「旅の最大の問題は、燃料補給だった」と下田さんは話す。燃料は、出発前に済みだ数リットルが全てだった。それでも、全国に住む知人を頼ったり、各地の天ぷら店やそば屋で廃油を分けてもらいながら、なんとか移動したと言う。二人は10月5日に名古屋を出発し、関西方面へ向かい、さらに九州に上陸した。その後、四国も回り、再び名古屋を経由して横浜に倒着した。「深刻ぶらずに、環境保護うについて問題提起ができればいい」と考えた二人が、ついに天ぷらの廃油で日本全国を完走したのだ。  彼らが乗る車には、こらまで訪れた場所を記した日本地図のほかに、各地で出会った100人以上の人々から寄せられたメッセージが書かれている。二人は「世界中を旅した後に日本の良さを再確認した。旅先で出会った人たちや、美しい景色に励まされた」と言った。最後に、真鍋さんは「私たちの旅を見て、より多くの人が環境問題に取り組むきっかけを見つけてくれたら嬉しい」と語った。  さあ、あなたも「深刻ぶらずに」身近で小さなことから環境保護について考え始め、それを実際に行動に移してみては、どうですか。今からすぐに。 1.天ぷら2.エコロジー3.略称4.狭義5.生態学6.概念7.外延的8.浸透9.負荷10.なるたけ11.低減12.思考13.ライフ14.見なす15.周知16.直面17.無尽蔵18.枯渇19.領土20.大義名分21.絶え間なく22.しまつ23.無闇24.結25.かつ26.最善27.方策28.代替品29.代用30.バイオ31.デイーゼル32.燃料33.試み34.動力35.訪れる36.船旅37.目の当たり38.挑戦39.ポンプ40.トラブル41.補給42.上陸43.提起44.完走45.メッセージ表現、慣用周知のごとく众所周知大義名分‘以大义的名分’絶え間なく不断地無闇に胡乱,任意手を打つ击掌约定,采取 措施 《全国民用建筑工程设计技术措施》规划•建筑•景观全国民用建筑工程设计技术措施》规划•建筑•景观软件质量保证措施下载工地伤害及预防措施下载关于贯彻落实的具体措施 目の当たりにする‘亲眼所见’深刻ぶらずに‘深刻的样子’‘没有考虑那么深刻’文法1.というところだ/といったところだ‘充其量’2.しまつだ‘最后落得的下场’3.にほかならない‘无非是’4.なりに/なりの  ‘与之相应的’‘在其立场’第六課 よみがえるマルコ.ポロ伝説1292年、福建省泉州から、故郷イタリアのヴェネツィアに向け、帰国の旅に出た男がいた。この男の名前は、マルク.ポロ。有名な「東方見聞録」の作者で、揚州では3年間行政官に任命された特異な経歴がある。帰国後、彼は日本を莫大な金を産出する「黄金の国ジパング(Zipang)」として紹介したが、「日本に行ったことのないマルコ.ポロのことだから、嘘に決まっている」と、人々から、なじられるだけであった。日本の宮殿や民家が黄金で出来ているというマルコ.ポロの話は、たぶん日本の国宝である中尊寺金色堂のことを指すもと思われる。これ以後、中国における桃源郷への憧れと同じように、黄金のジパング伝説はヨーロッパの人々心をみだした。ちなみに、このジパングという言葉は、英語のJapanの語源である。かつて日本は金銀銅をはじめ、さまざまな金属を産出する世界でも希な国であった。古い歴史資料を見ると、8世紀にはすでに銅鉱山が開発され、さらに江戸時代のある時期、日本は世界有数の銀や銅の輸出国であり、ほんの半世紀前まででも、多数の鉱山が存在していた。このように、さまざまなタイプの鉱床があり、多くの鉱山が開発されたものの、1975年あたりから、まだ採掘可能にもかかわらず、鉱山は次々と閉山され、現在操業している金属鉱山はゼロに等しくなってしまった。その理由は、日本の鉱山は規模が小さく採掘コストが高くつくため、価格の点で外国鉱山に対抗できないからである。このようにして、ジパング伝説は地上から消えてしまった。最近、都市鉱山(Unbanmine)という聞きなれない用語が、注目されるようになった。この言葉は語感からして、英語世界出身のように思われているが、実はそうではない。ある大学教授が1988年に発表した、「工業製品を再生可能な資源と見なす」という論文の論旨の中で命名した、日本生まれ新しい用語である。鉱物資源の乏しい日本で概念に、注目しないではいられない理由がある。以前から、例えば、使用しなくなった家電などから貴金属を回収してリサイクルすることは行われてきたが、回収技術の大幅な向上につれて、産業廃棄物が自然界の鉱脈と同等の価値を持つことが明らかになってきた。その根拠を、研究機関の発表した数字から見てみよう。東京から近く、学術研究機関が集中すつつくば市にある物質。材料研究機構などの調査によると、驚いたことに、家電や電子機器類に含まれる金や銀などの金属資源の国内総量は、各国の天然そう資源量をしのぎ、世界最大の規模に近いというのだ。また、金や白金のような貴金属類やパテじウム、液晶に使われるインジウムなどの希少金属はハイテク産業に欠かせないが、それらを取り出す産業廃物の電子基板は、最も有力な「鉱脈」だという情報のも再び驚かされる。金は通常、1トンの鉱石から数十グラム程度しか採取できないが、電子基板からは500グラムも採取できることがあるという。日本の都市鉱山埋蔵量を世界各国のそれと、より個別に比較すると、金保有量では南アフリカを抜いて世界トップ(16%)で、インジウム(60%)や銀や鉛でも世界一の埋蔵量と推定されるという。夢にだに予想しなかったこの話は、資源の乏しい日本にとって、うれしい限りだ。資源開発による環境汚染が解決できず、さらに資源ナショナリズムが激化する現状では、都市鉱山という概念は、ますます重要性を増して行くに違いない。古新聞や空き瓶をせっせと回収してきた日本流の「もったいない」という考え方は、高度な回収技術の進展と相まって、ここでもみを結びつつあるようだ天国にいるマルコ.ポロさん、こんな現在の日本を、「新ジパング」と呼んでもいいですか。1.よみがえる苏醒,恢复2.マルコ.ポロ马可波罗 3.伝説4.ヴェネツィア威尼斯5.任命6.特異奇特的,卓越7.経歴8.産出9.なじる责问,责备10.宮殿11.民家12.国宝13.桃源郷14.憧れ憧憬吗,向往15.語源16.鉱山17.江戸時代18.有数19.鉱床矿床20.採掘开采,采矿21.閉山封山,关闭矿山22.操業机械作业,操作23.対抗24.地上地面,地上,人世25.聞きなれる耳熟,听惯26.語感 27.再生28.論旨主旨,要点,论点29.命名30.乏しい不足的,缺乏的,贫乏的31.貴金属32.回収33.鉱脈矿脉34.同等 35.明きから明亮的,清楚的36.電子機器37.総量38.しのぐ超过,凌驾,忍耐,躲避39.白金40.パラジウム钯41.液晶42.インジウム 43.希少金属44.ハイテク高新技术45.基板46.有力47.通常48.鉱石49.採取采集,选取50.埋蔵 51.個別 52.保有量持有量53.鉛54.激化激烈化55.空き瓶空瓶56.天国慣用句1.心を乱す “扰乱心绪”乱す「他動」△風俗を乱す 伤风败俗△秩序を乱す 扰乱秩序2.ほんの ‘少’‘不过’‘仅仅’‘一点点’‘些许’あの人とはほんのちょうっとした知り合いです。我跟他只是一面之识。学者といってもほんの名ばかりだ。说是个学者,也只是徒有虚名。3.に等しい ‘相当于…’‘差不多是…’‘和…没两样’泥棒に等しい行為。相当于盗窃行为。ほとんどないに等しい。几乎等于没有。鬼にも等しい心。鬼一样的心肠(寓意心肠残忍)。犬猿の仲3.をしのぐ超过4.せっせと孜孜不倦,拼命的5.実を結ぶ终于有结果文法1.ことをだから正因为2.に決まっている一定3.からして单从…来看4.ないではいられない忍不住5.につれて/につれ随着6.ことに/ことには令人…的是…7.かぎりだ据…8.と相まって  两个相结合得到更好的结果第七課 紅白歌合戦は、どくへ行くNHKが誇る国民な歌謡番組であるNHKの「紅白歌合戦」が危機に瀕している。毎年、大晦日に放送されるこのプログラムは、2007年末に、第58回を迎えだ長寿番組だ。1963年には、81.4%と言う驚異的な視聴率を記録し、少し衰えたものの、1977年代から1980年代前半にも断然人気を誇っていた。しかし、第58回それは36.15%と停滞した。どうしただろうか。日本が高度経済成長の道を歩み始めた1950年以降、まだ、貧しかったけれども、未来を信じ、日本人は、ほのかな幸福を感じ始めていた。その当時の心情は多くの人々の心を捉えた映画「Always 三丁目の夕日」(2005)が、伝えてくれるかもしれない。翌年の生活水準が、前年を上回るだろうと言う期待が裏切られることがなく達成される見た人々は、「また来年も、もっとよくなる」と、心ときめかした。そして、家族全員がお茶の間ね、この国民的なテレビ歌謡ショーを楽しんだ。それは、何にも勝る家庭団欒の場であり、家族の温もり確かめあう時間があった。しかし、時代は常に変わる。現在でも紅白歌合戦のかなりの占めるのは演歌であり。歌詞の内容は「別れ、涙、忍耐」などである。いわば、演歌は1950-60年代に青春を迎え、大都会で集団就職した世代の望郷であると言うだろう。その感傷的な演歌にそっぽを向いて、その次登場したのは、物質により豊かなフオークソング世代だった。そのドライなフオークソング世代を、J-popsやJ-rock志向の新世代によって同様な扱いを受けた。NHKの紅白歌合戦が視聴者の嗜好の変化をよそに、何も対策を取ってなかったわけではないが、だからといって、満足するに足る対応を取ったとも言えないだろう。まず、第一に挙げられる原因は、あまりにも「演歌」に比重をかけすぎだことがある。演歌がしめる市場比率は、せいぜい10%程度と高くないのにである。第二点目は、十年以上にもヒット曲のない歌手が突如、出場したかと思えば、その年にかなり大きなヒット曲を出した歌手が出場しなかったりする、ふとめで、不透明でふらふら選考基準である。最後は、演歌世代のための番組でもなければ、音楽の最大消費者である若年層の番組でもないと言う、番組構成における落ち着きのなさである。演歌を聞いて涙を流した中高年層のしんみりした感激は、すぐ次のアイドルグループの登場のおかげで、むちゃくちゃにされ、聞くにたえず演歌世代は精神的な腹痛を起こしてしまうのだ。このまちまちで、いかにもドンちゃん騒ぎのごとき組合わせを、演歌世代は非常に嫌がった。一方、もっぱら音楽だけ集中して聴きたい非演歌世代は、楽曲と楽曲の合間に演歌じられる、だらだらとしたコントに閉口した。このようにして長期的な視聴率が低下が始まった。家庭皆で年越しそばを食べながら、NHKの紅白歌合戦を見ると言う国民的儀式は徐徐に廃れてしまう、今では見逃しても、あまり気にならない音楽番組になってしまったようだ。それでも毎年、年末ともなると、必ず話題になると特別な存在である。視点を変えて音楽の聴き方の進展について調べてみると、これも推測通り、かなり興味深い結果が得られる。特に、ウオークマンが登場した1979年以後は、個個人がイヤホンで音楽を聴くスタイルが広がり始めた。1980年以降、日本では社会的な価値観が分裂し関心できない形の個人主義がはっきり姿を現し、若年者は社会を拒否し自分の内部に引きこもり始めた。音楽の好みも個食化され、じっと一人でイヤホンを通して聴く音楽が、彼らの宇宙になりつつある。昔のように、家庭皆が同じ一つの音楽を聴く風景もなくなり、家族が分立しているような状態である。だから、紅白歌合戦が「復活」する可能性はあまり期待できないかも知れない。新出単語1.誇る夸耀,自豪2.瀕する频临,面临3.大晦日除夕,年三十4.長寿5.驚異惊异,惊奇,奇事6.視聴率收视率7.衰える衰弱,衰退8.断然断然,坚决,显然,决(不)9.停滞停滞,滞销10.ほのか模糊,略微11.心情12.翌年次年13.達成14.ときめかす(使)心跳,(使)激动15.茶の間起居室,茶室16.ショー陈列,展览,表演艺术17.団欒团聚,团圆18.演歌19.温もり暖和,温暖20.歌詞 21.忍耐22.望郷思乡23.感傷的24.そっぽ一边,旁边25.ドライ干,鼓噪无味,理智,淡漠26.視聴者收看者,观众27.対応对应,对立,协调,均衡,适应28.比重29.市場30.比率31.せいぜい尽量,最多也32.ヒット大受欢迎,最畅销,安打33.突如34.ふらふら摇晃,游移不定,糊里糊涂35.若年36.落ち着き沉着,稳当,协调,市场的稳定37.中高年38.アイドル偶像39.しんみり心平气和,沉静,悄然40.むちゃくちゃ岂有此理,混乱,过分,格外41.腹痛42.まちまち纷纭,形形色色,各式各样43.いかにも的的确确,实在,果然44.もっぱら专门,主要,专擅45.合間空闲时间,间隙46.演じる扮演,作出,造成47.だらだら滴滴答答的,冗长,磨磨蹭蹭48.コント滑稽短戏,滑稽小品49.閉口50.越し年そば  除夕吃的荞麦面51.廃れる成为废物,过时,衰落52.見逃す看漏,饶恕,放过53.年末 54.進展55.推測 56.ウオークマン随身听57.イヤホン耳机,听筒58.価値観 59.分裂 60.感心钦佩,佩服61.拒否拒绝62.引きこもり躲在家里,闭居,隐居63.個食化     个性化,(家里人)各自吃饭64.復活          表現。慣用句1.危機に瀕する面临危机2.期待を裏切る辜负期待3.そっぽを向く不理睬,背过脸4.対策を立てる制定对策5.せいぜい顶多,最多6.いかにも非常,的确(表出外观,状态,样子来判断,程度很高的意思)。常和「そうだ」「らしい」搭配使用。7.もっぱら专门,只顾着文法、文型もののV简体/い形容词/な形容词+ものの:虽然。。。但是。。。关连:1.ものか:名词+である/ナ形+な/ィ形/動詞(辞書形)+ものか怎么会呢2.ものだ:V辞书+ものだ:理应;Vた形+ものだ:表回忆;Vたい+ものだ:多想3.もので/ものだから:名词+である/ナ形+な/ィ形/動詞(普通形)+もので/ものだから因为。。。所以。。。ものなら:動詞(可能形.意志形)+ものなら如果可以。。。的话ことなく不。。。而。。。;从没。。。而。。。关连:1.ないで不。。。而。。。2.ことなしに没。。。而。。。をよそに不顾。。。/无视。。。(消極)关连:をものともせずに(積極)わけだ/わけではない/わけでもない動詞(普通形)/ィ形容詞+わけだ/わけではない/わけでもない:普遍认为关连:はず:个人推测べき:义务もの:社会常识わけ:普遍认为だからといって名/句子+だからといって:虽说。。。未必。。。かと思うと/かと思ったら动词(普通形)/名词+かと思うと/かと思ったら一.。。。就。。。关连:1.たかとおもったら  前后动作相反2.Vた途端に因果关系,出乎意料3.V連用次第に积极应对4.V基かV未然ないかのうちに时间紧迫に耐える/にたえない动词(辞书形)/名词+耐える/にたえない值得,耐,经得起。第8課ポップ・カルチャーの海を泳ぐ日本のマンガやアニメーションが世界を席巻している。今日、現代日本を代表するポップ・カルチャーのように持ち上げられているけれども、かつてマンガやアニメーション作家という職業の社会的な評価は低く、長い間「子供だまし」、「マンガを読むと頭がわるくなる」と、よくいわれたものだった。それが今では、日本を代表するコンテンツとして認められつつある。「マンガの神さま」と呼ばれ、マンガ・アニメを大衆文化の領域にまで押し上げたパイオニアの一人である手塚治虫ですら、現在のグローバルな隆盛を見通しただろうか。  国内を飛び出した日本のマンガやアニメは精神構造の近さから、まず、最初にアジア圏で受け入れられた。『ドラえもん』や『一休さん』のような「ほのぼの」とした作品は子供たちの熱い支持をうけた。これらは娯楽作品として優秀さといい、教育的な効果といい、国境や体制の壁を簡単に越えられる要素を、もともと備えている。  あじあを越えて日本のマンガやあにめが進出するハードルは高いと、当初考えられていたが、これも案外あっさり越えてしまった。代表的な例は、フランスの場合である。フランスでは、80年代後半からの本アニメの放送が開始され、これらを見て育った世代は、成人に近づいた。そのおかげで、フランスにおける日本のマンガやアニメの人気は非常にたかく、『名探偵コナン』が100万部を超す大ベストセラーを記録したことが、それを証明している。今、パリの学生街であるラテン地区では「MANGA」専門店が軒を連ねる盛況ぶりである。一方、目をアメリカに転じると、未だに「ピカチュー」の人気は衰えを知らず、忍者に対する関心も高い。そのためか、ある大手インターネット検索サイトの全米ランキング(2007年)では、落ちこぼれ忍者の成長を描く『NARUTO』に対する検索数が、第四位にランキングされた。また、日本のマンガやアニメがグローバルな人気を博していることを示す例は、枚挙に暇がないほどだ。  それては、なぜこれほどにほんのマンガやアニメが支持されるのだろうか。おそらく多くの人は、『風の谷のナウシカ』以降の、一連の宮崎駿作品に代表される「美しい画面」を挙げるだろう。また、細やかなストーリー性や奇抜な表現型式なしには、このように多くの人を魅了することはできないと語るマンガファンもいる。フランスにおける日本のマンガ・アニメブームが、単なる一時的なブームではなく、19世紀ヨーロッパを風靡し、印象派の画家たちに多大な影響を与えた「日本興味」の再来だと指摘する人もいる。っこれはまさにビジュアルにおけるマンガの優位性というものだ。さらに三番目の要素として、『マンガ日本経済学入門』や『マンガ三国志』の類まで登場する、内容の多様性ももおとしてはならないだろう。  しかし、一方ではこのような賞賛に対する異議も存在する。「低級な商業主義の大衆文化にすぎない」という蔑視は、さすがに下火になったが、伝統的な日本文化である能、歌舞伎、文楽などの紹介にもっと力を注ぐべきだという意見は、まだ大きいようである。否定的な論者たちは、しばしばマンガやアニメに見られる過激な暴力やセックシーンを問題視し、年少者に対する悪影響を指摘する。さらに、マンガやアニメに熱中することによって、思考力低下になりかねない、そのようなものは青少年の健全な育成によって、危険極まりないと嘆いている。  しかし、賛成するにせよ、反対するにせよ、日本のマンガ・アニメ文化の存在意義はもはや無視できないのが現実だろう。この状況に歩調をあわせるように、映像文化研究の一環としてマンガ・アニメ専攻を開設する大学や大学院まで、出現するようになった。その昔「子供だまし」とからかわれたものが大衆文化に上昇し、ついに学術研究の対象となった。とても稀なことである。第九課 変貌しつつあるアキバアキバこと、秋葉原は日本のみならず、世界に名を馳せる電気街である。ここを訪れる外国人の観光客は最先端の家庭製品をいろいろ見つけては、これを大盤振る舞い気味に買い漁ると同時に、秋葉原の喧騒と熱気をも、世界の隅々に持ち帰っていく。もともと、電気街秋葉原というどんなの街だったのか、その歴史を少し振り返ってみよう。現在の千代田区外神田から台東区上野あたりは、そもそも野原であった。江戸時代に火事が多く起きたことだから、明治三年になって、火除けの神様である秋葉大権現をこの地に勧請した。その「秋葉(大権現)の原」が転じて、秋葉原という地名がついたと言う。太平洋戦争後、戦災で野原になった神田付近にあった旧電気街は、徐徐に現在の秋葉原駅の周辺移ってきた。そして歳月を重ねていくうちに、規模がどんどん大きくなり、今日見られるような世界的な電気街として成長を成し遂げた。長らく電気街として不動の地位を築いてきた秋葉原だが、ここ数年、街の性格は明らかに変わりつつある。近頃はパソコンなしには何もできない。それゆえ、かつて電気街メイン商品であった家電製品も、パソコンに主役の座を譲らずにはすまなくなった。さらに、現在では使い勝手がよく、自分の思い通りに組み立てられる「自己流」のパソコンが人気を誇っている。そのような事情から、秋葉原はパソコン街であるうえに、PCパーツ供給基地という側面も、大きいのである。大量生産による消費過剰時代においては、デジタル商品のはやり廃れが激しい。そのため、顧客が希望する製品形態にすばやく対応できるよう、リサイクル部品を使用することも多くなった。リサイクル部品を回収する目的で売買される、ジャンク品のマーケットは意外と大きいのだ。秋葉原ではジャンク商品扱いの店舗が随所にあり、日本一のジャンク街ともよばれている。古いの家庭製品にしろ、デジタル時代のハイテク商品にしろ、秋葉原の繁栄は電気とIT関連テクノロジーと切り離して語ることはできない。ところが、秋葉原駅前のあるラジオ会館4階に「海洋堂」が初めて出店したことを始めに、秋葉原それまでとはまったくことなる方向へ歩み始めた。家庭製品を販売する電気屋でもなければ、パソコンショップでもない「海洋堂」は、いわばオモチャ屋である。ただ、一口にオモチャと言っても、それは小さい子供が遊ぶものではなく、映画やマンガ、アニメーションの登場人物を模ったフイギュアや、食玩、アニメグッズなどの模型を指す。海洋堂は販売ショップであり、この店が誇る商品の精巧さと圧倒的な品揃えはフイギュア.コレクターたちはもちろんのこと、特にこの手のものに興味がない人をも、強烈に引き付けるだけの迫力と魅力を備えている。なぜ「海洋堂」が電気とIT関連の製品や商品を取り扱う秋葉原に出店したのだろうか。その答えは明確ではないが、「パソコンやゲーモなどに関心があるマニアックな人たちが集まるような所なら、需要があるはずだ」という発想だったとすれば、それは納得できる。「海洋堂」以降、この手のショップが続々と開店し、今や秋葉原の中央通り周辺に溢れるほどの盛況ぶりである、フイギュアやアニメグッズで大小に賑わいを見せる秋葉原の変貌ぶりは著しいものがある。いま秋葉原は電気街、パソコン街に加え、日本を代表するポップカルチャーの発信地として、新しい消費文化のメッカとして、その地位を世界的に確立しつつある。敏感に時代のながれに対応しながら主力商品を切り替えるなど、エネルギッシュに自己変革を成し遂げてきた秋葉原が、今後どのような街に変わっていくのか大小に楽しみである。1.変貌へんぼう2.買い漁る かいあさる3.喧騒  けんそう4.熱気  ねっき5.そもそも 6.野原   のはら7.火除け  ひよけ8.勧請   かんじょう9.戦災   せんさい10.歳月   さいげつ11.成し遂げる  なしとげる12.長らく    ながらく13.不動   ふどう14.数年   すうねん15.座    ざ16.使い勝手  つかいがって17.自己流   じこりゅう18.側面    そくめん19.はやり廃り  はやりすたり20.ジャンク   21.店舗   てんぽ22.随所   ずいしょ23.繁栄   はんえい24.テクノロジー25.切り離す  きりはなす26.出店    しゅってん27.模る    かたどる28.フイギュア29.食玩    しょくがん30.グッズ   31.模型    もけい32.精巧    せいこう33.圧倒的   あっとうてき34.コレクター35.強烈    きょうれつ36.引き付ける  ひきつける37.迫力     はくりょく38.マニアック39.著しい    いちじるしい40.発信地 はっしんち41.メッカ 42.敏感  びんかん43.変革  へんかく欢迎您的下载,资料仅供参考!致力为企业和个人提供合同协议,策划案 计划 项目进度计划表范例计划下载计划下载计划下载课程教学计划下载 书,学习资料等等打造全网一站式需求。
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